クローン病の完治にも期待?兵庫医大が治験を進める羊膜MSCとは?
こんにちは。
記事にすることがかなり遅くなってしまったんですが、ここ数日はクローン病や潰瘍性大腸炎に関する新しい情報がいくつか出ていました。
その中でも、個人的な注目が一番高かったのがこちらです。
学校法人 兵庫医科大学 ~世界初の治験!急性GVHDやクローン病に対する新たな細胞治療~ 「羊膜間葉系幹細胞の治験製品提供と医師主導治験」を開始
まぁ、自分が通院している病院というのも大きいのですがこれについての治験がいよいよ始まるとのことです。
今、レミケードやヒュミラによって寛解しているクローン病患者は昔に比べると激増したのは間違いないと思います。
しかし、それでも寛解することなく困る患者というのはやはり一定数はいるわけですよね。別に本人たちが悪いわけでは何もないのに。
それが今回の治療が確率することによって効果がある可能性があり、期待できる治療ではないかな?と考えています。
で、詳しく内容を説明しようと思うと・・・そんな言葉を簡単には説明できるほどの頭がないので、フォローさせて頂いている方のツイートから拝借させて頂きます。
※ツイート内容を紹介することは許可を得ております。
ついに詳しい情報が出てきましたね。
— IBD事務局(広島・姫路・UC外科) (@ibd_uc_cd) 2017年12月12日
この治療はクローン病が『ほぼ完治』する可能性がある治療法です。
一体なにがほぼ完治するのか?気にならないでしょうか。あくまで可能性においての言及にはなるのですが、続きます。
パソコンで例えると、IBD患者はWindowsのシステムが一部壊れてて、頻繁に電源が過熱する異常が出る状態。
— IBD事務局(広島・姫路・UC外科) (@ibd_uc_cd) 2017年12月12日
電源を冷やしたり取り外したとしても、結局Windows(免疫)がぶっ壊れてるので再発します。
Windowsをインストールし直すのが骨髄移植(危険)、修復ディスク入れるのが今回の治療です。(比較的安全)
これは免疫異常に関してのことですよね。本来、免疫は外部からのものからの侵入を防いで戦ってくれるのもの。
それがわたしたちのようなクローン病患者は、外部の敵がいないのに、なぜか自分を攻撃してしまう。
それはそもそも、免疫自体が壊れてしまっているということ。
それを治すには免疫そのものを取り換えるか、修復するしかない。
そこで、修復する手段として紹介するのが「羊膜MSC」と言えるでしょうか。
白血病とクローン病を併発している患者が、骨髄移植することで白血病だけでなくクローンも治ることは報告されていたんですが、骨髄移植が失敗した場合のリスクが余りに大きい為にクローンへの骨髄移植は行われていませんでした。
— IBD事務局(広島・姫路・UC外科) (@ibd_uc_cd) 2017年12月12日
今回の治療は骨髄移植よりも簡単に免疫異常を治せる可能性があります。
このツイートを見て思い出したのですが、過去に骨髄移植を行うことでクローン病が完治した例があるということ。
数年前、わたしが完治を目指してとんでも治療を色々と探していたときに知った例だったはずです。
ただ、確かこれはクローン病を治すために行ったものではなく、骨髄を移植することに伴って、結果的にクローン病も治ったような?ことだったと思います。
出典がどこかは忘れましたが、海外での例だったはずです。
まぁ、当たり前なんですけども、骨髄移植に関しては世間的な評価としてもリスクが高い認知はあるでしょうし、色々な治療の最後の手段みたいなイメージですかね?
あとは、ドナーの適合問題とか様々だし、費用も高額などなど。。。挙げればキリがないですかね。
ちなみに『ほぼ完治』と最初に言ったのは。骨髄移植でクローンが治った患者の中で1例クローンを再び発症した患者の報告が出た為です。
— IBD事務局(広島・姫路・UC外科) (@ibd_uc_cd) 2017年12月12日
どのくらいの%が再発症するかは解りませんが、治療のリスクが高くないのであれば十分価値ある治療かと思います。
風邪だってそうですが、完治なんてものはその場その場でのものです。
癌だって、癌部分をすべて取り除いても、転移などの結局は再発します。
クローン病でも再発というものは、骨髄移植であっても症例があったと言うことです。
治療のリスクなどに関しては、これから治験を進めるうえで色々と報告が上がってくるでしょう。
ただ、兵庫医大のHPにも挙げられていますが、骨髄移植などに比べての安全性の高さであったり、費用コストの低下。動物モデルの実証結果ありなど。
ある意味では、今後の治療方針が大きく変わるかもしれません。
残念ながら、早期での承認とはならないでしょうが、また1つ患者としての希望の選択肢が出来たのではないでしょうか。
最後に個人的な感想になりますが、最近になりまた「完治」という言葉を見かける機会が増えたと思います。
今回の記事にその言葉を付けたのは、このような医学的な観点からそれが可能になる日が近いかもしれませんよ?というのを伝えたかったからです。
以上。今後の続報に期待して行きましょう。
P.S 情報ツイートを紹介させて頂いた「IBD事務局(広島・姫路・UC外科)」様ありがとうございました。