潰瘍性大腸炎、クローン病患者が読むべき1冊 高橋メアリージュン「 わたしの「不幸」がひとつ欠けたとして」
こんにちは。
2月初めての記事ですが、ちょっと時間が経過しましたが、上記のタイトルの本のレビューのような記事になります。
このブログを読まれるような方なら知っている方もいるかとは思いますが
女優の高橋メアリージュンさんは、潰瘍性大腸炎を患っています。
以前、テレビかなにかで
「撮影中におむつをして臨んでいた」
と、言う発言を聞いて、割とこの人も軽い部類では無いのかな?と同時に、このようなことを女優さんが言えることがすごいと思ったのを覚えています。
ただ、最近では子宮頸がんにもかかったことを発言されておられたので、なかなかの人生ではないでしょうか?
そんなこともあって、発売してわりとすぐに購入して読ませて頂きました。
感想をまず一言で言えば、潰瘍性大腸炎やクローン病にかかって間もない方が読むのはおすすめできる一冊だと思えます。
こうやって、芸能人の方でも同じような病気で苦しんでいたんだと言うことが分かるのは決して悪いことではないでしょうからね。
ただ、読んでいるとどうしても潰瘍性大腸炎の章では、ベテランの患者さんたちにとってみれば
「ん?」と思う部分もあるにはあるとは思います。
それを踏まえた上で少し紹介したいと思います。
①病気を公表した理由について
潰瘍性大腸炎は誤解されやすい病気であって、特に学生などが授業中にからかわれたり、先生に理解されない面があることが分かり、自分自身が公表することで、理解する方が増えればと思ったとのことでした。
これは、あるでしょうね。きっと、大人であっても思うはず。
「なんだあいつはトイレばかり」
「お腹が痛いぐらい我慢すれば?」
まぁ、大人と学生では見えるエリアが違い過ぎます。だからこそ、余計に中学生や高校生の子たちがこのIBDの病気になるのは心苦しいのは理解出来ます。
そういう判断で公表を決められたのは知らなった事実でした。
②漢方治療で治る
ここの部分は賛否両論では無いでしょうか?
この本では病院名は伏せられていますが、間違いなく広島のスカイクリニックでしょう。
事実、わたしもここに行ったので本の内容と一致しますので。
多くの患者さんから高橋さんは情報を知って、ここを訪れたようです。
治療を受けて落ち着いているのは分かります。
が!「内視鏡検査をして治ったことが分かった」という文面に関してはどうしても納得は出来ていません。
この「治る」という言葉は簡単に使って欲しくなかった。
唯一、この本の中で残念だったのはここでした。
③自分と同じ治療でみんなが治るわけではないということ
前述を踏まえた上で、ちゃんとフォローがあったのは救いでした。
彼女自身も東洋学を勧めているわけではないということをちゃんと書かれていました。
その理由としては、彼女自身の経験から同じ病気の中学生の両親に対して、同じ病院を紹介したそうです。
しかし、すでにその子はその病院での治療を試したが、上手く行かなかったと書かれていました。
それに対して、無力感と共に、自分が治る方法でみんなが治るわけではないということを悟ったそうです。
もし、潰瘍性大腸炎についての記述が②で終わっていたらなら、この本をわたしは勧めないでしょう。
しかし、そうじゃないからこそ勧める理由があります。
もちろん、これ以外にも彼女の色々な苦労があるようなので、気になった方は書店で買われてはどうでしょうか?
では、この辺で。